アイワン工法と耐震改修補助制度

アイワンボルト

アイワンボルトの仕組

アイワンボルトの仕組

アイワンボルト(ワンサイドボルト)は、ボルトを壁に開けた穴に差込み、半回転させるだけで装着できる外側からの施工に適した抜け止めナットです。

アイワン工法はこのアイワンボルトを使用し、木造住宅の耐震強度を高めます。

アイワンボルト – Wikipedia

木造住宅の耐震の壁の量

1995年(平成7年)1月 17日未明に発生した地震「阪神・淡路大震災」ではマグニチュード7.3(最高震度7)という過去最大規模に匹敵する震災でした。このとき、早朝であったことも重なり多くの家屋が崩壊し、窒息・圧死者が多数出ました。特に崩壊がひどかったのは旧耐震基準である1981年(昭和56年)5月以前に着工した木造住宅でした。

では、何故古い基準によって建てられた木造住宅に被害が多かったのか・・。
それは、木造住宅を立てる際に最も重視される「壁の量」が少なかったのです。

比較表 ※重い屋根(瓦など使用)で2階建ての木造家屋を立てた場合の壁の量

1981年5月以前の基準 1981年5月以降の基準
1階床面積1平方メートル当たり壁の量  16cm  33cm

※最新の建築基準法の壁量計算 参照:木のいえづくりセミナー事務局
難しい計算式は省略したとしても1981年5月以前と以降では基準が倍以上も改定されています。

アイワン工法と壁倍率

そして、この壁の量を実現するために構造耐力上必要な素材の強度が「壁倍率」になります。
建築基準法施行令 第46条(構造耐力上主要な部分である壁、柱及び横架材を木造とした建築物にあつては、すべての方向の水平力に対して安全であるように、各階の張り間方向及びけた行方向に、それぞれ壁を設け又は筋かいを入れた軸組を釣合い良く配置しなければならない。

軸組の種類 倍率
(1) 土塗壁又は木ずりその他これに類するものを柱及び間柱の片面に打ち付けた壁を設けた軸組 0.5
(2) 木ずりその他これに類するものを柱及び間柱の両面に打ち付けた壁を設けた軸組 1.0
厚さ1.5センチメートル以上で幅9センチメートル以上の木材又は径9ミリメートル以上の鉄筋の筋かいを入れた軸組
(3) 厚さ3センチメートル以上で幅9センチメートル以上の木材の筋かいを入れた軸組 1.5
(4) 厚さ4.5センチメートル以上で幅9センチメートル以上の木材の筋かいを入れた軸組  2.0
(5) 9センチメートル角以上の木材の筋かいを入れた軸組 3.0
(6) (2)から(4)までに掲げる筋かいをたすき掛けに入れた軸組 (2)から(4)までのそれぞれの数値の2倍
(7) (5)に掲げる筋かいをたすき掛けに入れた軸組 5.0
(8) その他(1)から(7)までに掲げる軸組と同等以上の耐力を有するものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたもの 0.5から5までの範囲内において国土交通大臣が定める数値
(9) (1)又は(2)に掲げる壁と(2)から(6)までに掲げる筋かいとを併用した軸組 (1)又は(2)のそれぞれの数値と(2)から(6)までのそれぞれの数値との和

日興産業と名古屋工業大学・愛知県が産学共同で開発したアイワン工法は、1981年5月以前に建てられた古い木造住宅でも内外装の工事をせずに低価格簡単壁倍率4.5以上の耐震補強が実現できます。

また、1981年5月以前に建てられた木造住宅の耐震診断(有資格者による)・補強工事(工事業者は認可制)は地方公共団体(各市区町村)の補助金(木造住宅耐震改修補助制度)の対象となっています。
詳しくはお住まいの各地方公共団体へお問い合わせください。

アイワン工法特許を取得しており、愛知県の木造住宅耐震改修補助金認可工事でもあります。

アイワン工法 補助金認可対象 都道府県

関東・甲信越
|東京都※、神奈川県※、千葉県※、山梨県
東海・北陸
|愛知県、三重県、静岡県、岐阜県、富山県、石川県、福井県
関西
|京都府、大阪府※、兵庫県、和歌山県
中国・四国
|高知県、徳島県
九州・沖縄
|大分県

※のついた都道府県は市区町村により補助金が使えないエリアもあります。

南海トラフ危険エリア(自治体)木造住宅耐震改修の現状

南海トラフ危険エリア(自治体)
木造住宅耐震改修の現状

平成25年時点での自治体別の助成金の一覧が確認できます。今後補助金の増減があると思われますので各自治体へお問い合わせください。


※※耐震補強工事は木造住宅の耐震性を高め、地震などの際に木造住宅の倒壊・破損を最小限に抑えることを目的とした工事です。
地震などの際に木造住宅が倒壊・破損しないことや、生命身体が守られることを保証するものではありません。